喫煙科学研究財団 特定研究助成 テーマ:喫煙などの生活環境ストレスと次世代の健康への影響
(申請期限:2023年10月31日)

喫煙等に関する独創性が高く学術上の意義が大きい科学調査研究を対象とします。
(加熱式たばこ等に関する研究も含まれます。)
若手研究では特にチャレンジ性の高い研究課題を歓迎します。

研究課題は一般研究、若手研究、特定研究に区分して募集します。特定研究は、当財団の諮問機関である研究審議会が選定したテーマに基づく課題を設定していただき、組織や専門の枠を超えたグループによる協働研究を行うものです。
申請期限2023年10月31日
対象地域全国
対象団体代表研究者として応募できる方は、大学、研究所および病院等に所属する研究者とします。大学院生、学生、企業に所属する研究者は共同研究者として助成研究に参加することはできますが、代表研究者としての応募はできません。
また、2023 年度に当財団からの一般研究助成を受け、2023 年が助成最終年度(予定)となる代表研究者の方は、2024 年度の一般研究への応募はできません。
但し、特定研究への応募は可能です。
対象活動2024年度 特定研究テーマ 研究助成について
テーマ:喫煙などの生活環境ストレスと次世代の健康への影響
背景と目的
 親の栄養状態や喫煙などの生活環境ストレスは、Developmental Origins of Health and Disease(DOHaD)理論を介して次世代の健康と疾患発症リスクを規定する。DOHaD理論の中心的概念はdevelopmental plasticity(発達期の可塑性)である。この可塑性は、ハイリスク群を早期に同定して、発症前に適切に介入すれば疾患の発症を予防ないしは軽減できる可能性、すなわち「先制医療」の可能性を示唆している。しかし、個別の疾患のリスク因子や介入方法などは未だ未解明の点が多い。
 本特定研究では、妊娠前あるいは妊娠中の両親の栄養状態や喫煙などの生活環境ストレスが次世代の健康に及ぼす影響およびその機序を、出生コホート研究や動物実験を適宜組み入れることで多角的に解析する。
 また、これらの成果を基にハイリスク群の同定方法を探索し、ハイリスク群に対して可塑性を有する臨界期に介入することで成人後の疾患発症リスクの軽減法の開発、更には疾患発症リスクの世代間伝搬の阻止を通じて、成人後の疾患発症リスクが低い、より健康な次世代の確保を可能にする先制医療への展開を目指す。
主要研究項目
・母体高脂肪食ならびに喫煙が次世代の糖・脂質代謝に及ぼす影響
・母体低栄養による胎児発育不全と喫煙による胎児発育不全との差異
・Epigeneticな変異の雄性生殖細胞を介した世代間伝搬機序の解析
・妊婦の血圧、喫煙および薬物使用が妊娠初期の絨毛細胞に及ぼす影響の解析
・妊娠中の喫煙・低酸素が母体・胎児・胎盤系のepigeneticsに及ぼす影響
・母体の喫煙ならびに糖代謝異常や高血圧などの合併症が早産児や低出生体重児の出生後の発達過程に及ぼす影響の改善
・社会的ストレス因子の早期検出と早期の栄養・保健指導介入による母児の健全な出産と中長期予後の改善
助成金額1 研究課題 1 年当たり 200 万円とします。ただし評価によっては、増額または減額となる場合があります。
募集課題数:5~7課題程度
助成期間:3~5年
問合わせ先   公益財団法人 喫煙科学研究財団事務局
MAILoffice@srf.or.jp
URLhttps://www.srf.or.jp/category/project