セコム科学技術振興財団 令和5年度 特定領域研究助成の助成課題
(申請期限:2023年9月26日)

 セコム科学技術振興財団では、研究者の自由な発想に基づく独創的なアイディアに期待し、安全安心の確保や災害防止等、国民生活に密着する研究課題を広く募集・助成してきました。そして、国民生活の安全安心に寄与する科学技術の発展をより積極的に推進するために、当財団が重点的に助成する領域を指定し、その領域の研究統括を担う領域代表者が示す研究構想に沿う研究課題に助成する研究助成を実施しております。
 令和5年度は、防災分野と医工連携分野について研究課題を募集します。
申請期限2023年9月26日
対象地域全国
対象団体現に活発な研究活動を行っており、助成期間中継続的に研究を実施することができる
国内の大学・大学共同利用機関法人・国立研究開発法人に所属する59歳以下の研究者を対象とします。
対象活動防災分野
領域名 地震レジリエント研究
領域代表者 金田義行(香川大 特任教授/地域強靭化研究センター長)
研究構想
 本領域では、既往地震研究分野と一部重複する内容、例えば再来が危惧される南海トラフ巨大地震の半割れケースなど、大地震の連動発生を対象として、後発地震に対する地震推移予測や被害推定に関する研究などはあるものの、これまでの地震研究の考え方に捉われずに、先端シミュレーションやAI・ビッグデータを用いたデータサイエンスを駆使する研究、海陸の観測網(Hi-netやDONET)などのリアルタイムデータを活用した研究、ならびに社会科学的地震研究として適切避難、迅速な生活再建などの提案を募集する。 

医工連携分野
領域名 生体レジリエンス:疾患からの自己回復能力を賦活化する生体医工学
領域代表者 佐久間一郎(東京大学 大学院工学系研究科/医療福祉工学開発評価研究センター 教授/臨床生命医工学連携研究機構長)
研究構想
 本研究では、(1)循環器系疾患、(2)生活習慣病、(3)脳卒中後のリハビリテーション医療を対象に、その疾患の増悪・疾患からの回復メカニズム、疾患により障害された機能の修復メカニズムに関する最新の知見に基づき、疾患の増悪をもたらす生体へのストレス因子の検出技術と、生体の回復能力の向上をもたらす人工的介入技術開発により、疾病からの回復力の向上や疾病に至らない異常状態からの回復を促進する新たな生体医工学技術の研究開発をおこなう。それにより薬物投与量の削減や、侵襲性の高い介入を低減できる医療の実現に貢献することを目指す。なお研究項目には生体適合性が高い体内埋め込み型の連続計測、介入デバイスなど、リスクベネフィットバランスの観点から許容される侵襲性をもつ生体計測・介入技術開発を含む研究が含まれることも許容する。また生体の情報を収集分析し、その結果に基づき介入を与える手段としてロボット技術を応用することも視野に入れる。 
 研究提案は医学研究者と工学系研究者の連名での提案であり、臨床的意義づけが合理的に説明可能であることが求められる。なお合理的な仮説の設定とその検証により、本研究を通じて当該生体医工学技術の原理的な可能性を明らかにする基礎的研究も含むものとする。
助成金額防災分野 1件あたり最大1,500万円/年
医工連携分野 1件あたり最大1,500万円/年
問合わせ先公益財団法人 セコム科学技術振興財団
MAIL
URLhttps://www.secomzaidan.jp/tokutei.html