「海の豊かさを守るため、藻場の大切さを伝えよう」
一般社団法人海っ子の森×伊勢志摩リゾートマネジメント株式会社
一般社団法人海っ子の森 http://www.umikko.jp/outline/
2005年(平成17年)に発足した一般社団法人海っ子の森。
海藻が生い茂っている場所(藻場)を守りたい、藻場の大切さを伝えたい、と活動を展開しています。
藻場は「海のゆりかご」とも言われ、魚などの産卵場所、稚魚などの小さな魚の隠れ場であり、生い茂る海藻による海の水の浄化、海中への酸素の供給など生態系を保全する重要な多面的機能をもっています。
その藻場が年々減少し、磯焼けが広がっています。地球温暖化の影響とも言われていますが、我々は非常に危機感を持っています。
海っ子の森は、藻場の再生を目的に、地元漁師と連携して「鳥羽工法」という自然石に海藻を取りつけて海に沈める植林活動を行っています。
他にも、海岸に流れ着いた海藻を畑のたい肥にして野菜をつくったり、山梨県のワインナリーと連携して鳥羽産の牡蠣殻をワイン用ブドウ畑に肥料として利用するなど、海の資源を有効に活用する取組を展開しています。
鳥羽国際ホテル(伊勢志摩リゾートマネジメント株式会社) https://www.tobahotel.co.jp/
1964年(昭和39年)に開業した鳥羽国際ホテル。
伊勢志摩の迎賓館として国内外の賓客をお迎えしてきた歴史あるホテルです。この格式と伝統を誇るホテルがサスティナブルな未来づくりに貢献したい、そんな思いからSDGsに取り組んでいます。
伊勢志摩地域で商いをさせていただいている企業として、
この数年、磯焼けによる藻場の衰退で、お客様に提供する伊勢海老や
アワビの漁獲量が激減したことも、SDGs活動を推進する一因となりました。
環境汚染によって海の生態系が崩れており、これまで地域を支えてきた海の産物がなくなるかもしれない、また藻場の再生にはかなりの時間を要すると危機感を持ち、鳥羽国際ホテルだからこそ取り組むべきSDGs12「つくる責任つかう責任」、14「海の豊かさを守ろう」、15「陸の豊かさも守ろう」に絞り、従業員が参加する「SDGsアイデアコンテスト」や、アイデアを具現化したSDGs取組を展開しています。
一般社団法人海っ子の森×伊勢志摩リゾートマネジメント株式会社
共通の課題は「藻場減少」。
鳥羽国際ホテルでは、毎年クリスマスに「チャリティイベント」を開催し、そのイベントにSDGs 14「海の豊かさを守ろう」を重ねて、海の恵みや海の環境を守る支援活動「クリスマスチャリティツリー」を行っています。ホテルのお客さまにツリーに飾るクリスマスオーナメントを購入いただき、その収益金を海の植林活動「海の森づくり」に取り組む「海っ子の森」に寄付をします。翌年には、イベントで利用したクリスマスチャリティツリーに飾った木製オーナメントにワカメの稚苗を取り付け、ホテルの従業員と一緒にホテル近くの海中に展示し、宿泊されているお客様に見ていただきました。
NPOとホテル、ホテルの従業員、お客様が一体となった「藻場の大切さ」を伝える取組を展開しています。
桟橋に設置されたワカメの海中クリスマスツリー。
オーナメントにワカメの種苗を取り付け育てた(鳥羽市水産研究所の指導)
クリスマスチャリティ収益金を贈呈
海っ子の森×鳥羽国際ホテル SDGs14番 海の豊かさを守ろう https://www.youtube.com/watch?v=IcpcV-0qf-A
≪協働のヒント≫
・共通課題「藻場の削減」
・ホテル⇔SDGs⇔目標14⇔海の環境⇔NPOの思いとアクションの共有
・お客様、地域を巻き込む方法
≪協働の関係図≫